アルファロメオの新型スポーツカーは4人乗りGTか 33ストラダーレ後継説を覆す内装が公開

アルファロメオが、2026年10月12日のパリモーターショーで世界初公開する新型コンセプトカー「Cuorerosso(クオーレロッソ)」の新たなティザー画像を公開しました。

これまでの情報から、同車は限定生産スーパーカー「33ストラダーレ」の流れを汲む2シータースポーツカーになると予想されていましたが、今回公開されたインテリアには、その見方を大きく変える手掛かりが隠されています。

それは、前席だけでなく後席の存在を示唆するシート配置です。

アルファロメオが次に送り出す特別なスポーツカーは、純粋な2シータースーパーカーではなく、伝統的なグランドツーリングカー(GT)の復活を予告する存在なのかもしれません。

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新たなティザーで判明した4人乗りの可能性

今回公開された画像で注目されるのは、スポーティな形状を持つシートと、その奥に確認できる追加の座席です。

運転席には鮮やかな赤いバックレストが採用され、三角形を思わせるブラックのヘッドレストが組み合わされています。身体を包み込むような立体的なデザインからは、ドライバーのホールド性と造形美を両立させようとする意図が感じられます。

さらに重要なのが、少なくとも4席を備えると考えられる室内構成です。

33ストラダーレのような2シーターを想定していた場合、後席の存在は意外な展開といえるでしょう。もちろん、コンセプトカーである以上、量産モデルでも同様のシート配置が採用されるとは限りませんが、アルファロメオが従来のスーパーカーとは異なる方向性を模索している可能性は高まっています。

伝統のアルファロメオGTが復活するのか

アルファロメオは、スポーツセダンや高性能クーペだけでなく、長距離移動の快適性と走る楽しさを融合させたGTでも独自の歴史を築いてきました。

その代表例が、2003年に登場したアルファロメオGTです。

156をベースとした同車は、流麗なクーペスタイルを持ちながら実用的な後席を備え、スポーティな走行性能と日常での使いやすさを両立していました。しかし、2010年代初頭に販売を終了して以降、アルファロメオのラインアップからGTの名を冠するモデルは姿を消しています。

今回のクオーレロッソが4人乗りの高性能GTとして構想されているのであれば、単に33ストラダーレの後継を目指すのではなく、アルファロメオが長年培ってきたグランドツーリングの伝統を現代に蘇らせる試みとも解釈できます。

とりわけ興味深いのは、ブランドの歴史を象徴する美しいデザインと、最新の高性能パワートレインをどのように融合させるのかという点です。

エンジンは33ストラダーレ譲りのV6ツインターボか

クオーレロッソのパワートレインについて、アルファロメオは現時点で正式な仕様を公表していません。

ただし、先行公開されたティザー映像ではエンジンサウンドと思われる音が確認されており、完全なバッテリーEVではなく、内燃機関を搭載する可能性が指摘されています。

有力候補として挙げられているのが、33ストラダーレにも採用された3.0リッターV型6気筒ツインターボエンジンです。

33ストラダーレでは最高出力630PSを発生するこのエンジンですが、仮に新型GTへ搭載される場合、車両重量や駆動方式、使用目的に合わせて異なるチューニングが施される可能性があります。

項目33ストラダーレの仕様
エンジン3.0L V型6気筒ツインターボ
最高出力630PS
駆動方式後輪駆動
乗車定員2名
エンジン搭載位置ミッドシップ

※上記は33ストラダーレの仕様であり、クオーレロッソの確定スペックではありません。

4人乗りGTとして開発されるのであれば、33ストラダーレとは異なるエンジン搭載位置や車体構造が必要になることも考えられます。

また、電動化技術を組み合わせる可能性も完全には否定できず、純粋なガソリンエンジン車になるのか、ハイブリッドシステムを採用するのかも注目されます。

デザインには33ストラダーレの面影も

これまで公開されたティザー画像では、円形を基調とした薄型リアランプや、特徴的なサイドミラーのデザインも確認されています。

特にリアランプは33ストラダーレを連想させる造形となっており、ブランドの歴史的なスポーツカーとのつながりを感じさせます。

一方、サイドミラーには複数の縦方向の構造を組み合わせた独特のデザインが採用され、イタリア国旗を表すトリコローレもあしらわれています。

開発を担当したのは、イタリア・トリノのチェントロ・スティーレ・アルファロメオです。

伝統的な造形を継承しながら新しいデザイン表現を追求する今回のコンセプトは、単なる過去の名車の再現ではなく、今後のアルファロメオが目指す方向性を示す存在としても重要です。

量産化の可能性とBottegaFuoriserieの存在

クオーレロッソを語るうえで注目したいのが、ステランティスの特別な車両開発やパーソナライゼーションを担う「BottegaFuoriserie(ボッテガ・フオリセリエ)」との関係です。

この組織は、アルファロメオやマセラティの特別なモデル、オーダーメイド車両などに関わる取り組みとして知られており、33ストラダーレのような少量生産の高級スポーツカーとも親和性があります。

一部ではクオーレロッソが将来の特別生産モデルにつながるとの見方もありますが、アルファロメオは現時点で量産車を直接予告するコンセプトではないと説明しています。

そのため、今回のモデルがそのまま市販化されると判断するのは早計です。

ただし、限定生産車の可能性とは別に、今回示されるデザインやドライバー中心の設計思想が将来の市販モデルへ受け継がれることは十分考えられます。

正式発表は10月12日、パリモーターショーで全貌公開

アルファロメオ・クオーレロッソは、2026年10月12日に開幕するパリモーターショーで正式に披露される予定です。

項目現時点の情報
車名Alfa Romeo Cuorerosso
車両区分コンセプトカー
発表予定日2026年10月12日
発表場所パリモーターショー2026
乗車定員4名以上の可能性
エンジン未発表
駆動方式未発表
市販化未定

※2026年10月11日時点の情報です。

発表まで残された時間はわずかですが、今回の内装公開によって、これまで予想されていた2シータースーパーカーとは異なる姿が見え始めました。

アルファロメオが取り戻そうとしているもの

近年の自動車業界では、電動化やSUVへの需要集中によって、伝統的なスポーツクーペやGTの存在感が以前より薄れています。

アルファロメオ自身もSUVを中心とする商品展開を進めていますが、33ストラダーレの復活に続いて今回のクオーレロッソを発表することは、走る楽しさや造形美をブランドの中心に据え続けるという意思表示にも映ります。

個人的に興味深いのは、もし4人乗りGTという方向性が実現すれば、33ストラダーレのような極めて特別なスーパーカーとは違った魅力を持つモデルになり得るという点です。

圧倒的な性能だけでなく、美しいスタイリング、官能的なエンジンサウンド、そして大切な人と長距離を走る楽しさを備えたアルファロメオが登場するのであれば、ブランドのファンにとって大きな意味を持つでしょう。

もちろん、現段階ではあくまでコンセプトカーであり、実際に購入できるモデルになるかどうかも分かっていません。

それでも、クオーレロッソが提示する「運転する喜び」を中心とした思想は、効率や数値だけでは測れない自動車の魅力を改めて考えさせてくれます。

10月12日の正式発表では、車体全体のデザインに加え、パワートレインの詳細や将来の市販モデルとの関係についても、新たな情報が明らかになることを期待したいところです。

参考・出典:Motor1 / Motor1 Italia / Alfa Romeo

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この記事を書いた人

メルセデス・ベンツ正規ディーラーを中心に、自動車業界で10年以上の経験を持つ筆者。販売現場で培った経験をもとに、高級車・新型車を中心とした自動車情報を独自の視点で発信しています。

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