2026年10月12日のパリモーターショーで世界初公開された新型「smart #2(スマート・ハッシュタグツー)」に、早くも高性能仕様となる「BRABUS(ブラバス)」が追加される見通しとなりました。
新型smart #2は、かつてメルセデス・ベンツ傘下で人気を集めた2人乗りシティカー「smart fortwo」の後継にあたるモデルであり、全長わずか2.75mのコンパクトな車体と後輪駆動レイアウトを採用した電気自動車です。
今回、スマートが公開したティザー画像では、BRABUS仕様を示唆する赤いアクセントが確認されており、通常モデルの発表から間もない段階でスポーティな派生モデルの存在が明らかになりました。
すでにMOTION & TIMEでは、新型smart #2のデザインや基本性能、日本導入の可能性について詳しく紹介しています。

新型smart #2 BRABUS、赤いアクセントで存在感を強調

今回公開されたティザー画像で特徴的なのは、通常モデルとは異なる赤いアクセントです。
ヘッドライトの周囲には赤いリング状の装飾が施され、フロントのエンブレムやボディの一部にも同系色のアクセントが取り入れられています。さらに、フロントウインドウのピラー周辺にも赤いディテールが確認でき、標準仕様とは異なるスポーティな個性を演出しています。
一方、車体そのものは新型smart #2の特徴であるコンパクトなプロポーションを維持しており、歴代スマートが大切にしてきた都市部での扱いやすさと、BRABUSならではの力強いイメージを両立させる方向性がうかがえます。
ただし、現段階で公開されているのは一部のデザインを示すティザーに限られており、専用バンパーやホイール、内装などの詳細については明らかになっていません。
BRABUSとは? メルセデス・ベンツとの深い関係

BRABUSは1977年にドイツで設立された自動車チューニングブランドで、メルセデス・ベンツを中心とした高性能コンプリートカーの開発で知られています。
大排気量エンジンの高出力化や専用エアロパーツ、上質なインテリアなどを特徴としており、単に速さを追求するだけではなく、特別感のある高級車を生み出してきました。
スマートとの関係も長く、2000年代から「smart BRABUS」と呼ばれる高性能モデルが展開されています。
歴代smart fortwoのBRABUS仕様では、通常モデルよりも高出力なエンジンや専用サスペンション、スポーティな内外装を採用することで、小さなボディからは想像できない個性的な走りを実現していました。
現在のスマートはメルセデス・ベンツと中国の吉利汽車(Geely)による合弁ブランドとして運営されていますが、メルセデス・ベンツがデザインを担当するという関係は継続しています。
今回のsmart #2 BRABUSも、こうした長年の協力関係を象徴する存在になると考えられます。
最高出力82PSからどこまで向上する?
新型smart #2の通常モデルには、最高出力82PS、最大トルク130Nmを発生するリアモーターが搭載されています。
駆動方式は後輪駆動で、バッテリー容量は35.8kWh、航続距離は欧州WLTP基準で約290kmと発表されています。
現時点でBRABUS仕様のモーター出力やバッテリー容量は公表されていませんが、歴代モデルの位置付けを考えると、通常仕様を上回る動力性能が与えられる可能性があります。
新型smart #2とBRABUS仕様の比較
| 項目 | 通常モデル | BRABUS仕様 |
|---|---|---|
| 乗車定員 | 2名 | 未発表 |
| 全長 | 2,746mm | 未発表 |
| 駆動方式 | 後輪駆動 | 未発表 |
| 最高出力 | 82PS | 未発表 |
| 最大トルク | 130Nm | 未発表 |
| バッテリー容量 | 35.8kWh | 未発表 |
| 航続距離 | 約290km(WLTP) | 未発表 |
| 0-100km/h加速 | 11.6秒 | 未発表 |
| 最高速度 | 140km/h | 未発表 |
| 欧州価格 | 19,990ユーロから | 未発表 |
BRABUS仕様で注目されるのは、単純な最高出力の引き上げだけではありません。
smart #2はもともと小型軽量な車体と後輪駆動を組み合わせたモデルであり、電気モーター特有の素早いトルク応答を活かすことで、都市部でも軽快な加速を楽しめる可能性があります。
仮にモーター出力が引き上げられれば、専用サスペンションやステアリング制御との組み合わせによって、通常モデルとは異なる運転感覚を実現できるでしょう。
もっとも、現段階では出力向上や足回りの変更自体が正式に確認されたわけではなく、BRABUS仕様の具体的な性能については今後の発表を待つ必要があります。
EV時代のBRABUSは、従来とは異なるスポーツ性能を追求
従来のBRABUSといえば、エンジン出力の向上や迫力ある排気音などが大きな魅力でした。
しかし、電気自動車ではエンジン音や変速操作といった要素が存在しないため、スポーツモデルとしての個性をどのように表現するかが重要になります。
スマートはすでに大型EVの「#1」や「#3」にBRABUS仕様を設定しており、電動化されたブランドにおいても高性能モデルを展開してきました。
その一方で、smart #2はこれらのSUVとは異なる超小型の2人乗りモデルであり、絶対的な最高出力よりも、車体の小ささを活かした俊敏な走行性能に重点が置かれる可能性があります。
特に、後輪駆動レイアウトを維持したまま出力を高めるのであれば、歴代smart fortwo BRABUSに通じる独特の運転感覚が期待できます。
欧州発売は2027年か、日本導入の可能性は?
新型smart #2の通常モデルは、欧州と中国を中心に市場展開が進められており、欧州では2027年に納車が始まる予定です。
イタリアでの通常モデルの価格は19,990ユーロからとなっていますが、BRABUS仕様の価格や発売時期は正式に発表されていません。
海外では2027年中の登場が予想されているものの、現時点では確定した発売スケジュールではない点に注意が必要です。
日本市場についても、通常モデルを含めて正式な導入発表はありません。
ただし、日本ではかつてsmart fortwoやそのBRABUS仕様が販売されていた実績があり、小型輸入車を好むユーザーにとっては魅力的な存在になる可能性があります。
一方で、全長が軽自動車より短いsmart #2も、日本の軽自動車規格にそのまま適合するわけではありません。仮に導入される場合は、輸入車としての価格設定や充電インフラへの対応が重要になるでしょう。
小さなスマートに再び走りの楽しさを、BRABUS復活が持つ意味
新型smart #2の登場は、SUV中心へと変化していたスマートが、ブランドの原点である2人乗りシティカーへ回帰したことを意味しています。
そこにBRABUS仕様が加わることは、単なる移動手段としての実用性だけでなく、小さなクルマを所有し、運転する楽しさを再び提案する動きとしても注目できます。
かつてのsmart fortwo BRABUSは、限られたボディサイズの中にスポーツカー的な魅力を凝縮した、他に代わりのないモデルでした。
電気自動車となった新型smart #2がその個性をどこまで受け継げるのか、そしてBRABUSが新たにどのような走行性能を与えるのかが、今後の大きな注目点となりそうです。
参考・出典:Motor1 / smart公式ニュースルーム




