これまでのフェラーリとは大きく異なるデザインを採用したことで、発表直後から世界中で賛否を巻き起こしている一台ですが、まだ本格的な納車が始まる前からアフターマーケット業界が動き始めました。
米国のホイールメーカー「Vossen Wheels(ヴォッセ)」が公開したのは、Luceに同社の最新ホイールを装着し、さらに大胆なカスタムを施したCGレンダリングです。
ノーマル状態でも十分に個性的なLuceですが、Vossen仕様はさらに未来的で、どこかコンセプトカーのような姿へと変貌しています。
Vossenが早くもフェラーリLuceをカスタム

今回公開されたLuceは、実車をカスタムしたものではなく、Vossenが制作したCGレンダリングです。
最大のポイントとなるのが、2026年8月に登場したばかりの「G2-13T」ホイール。
デュオブロック構造を採用した新世代ホイールで、18〜22インチがラインナップされています。
特に特徴的なのが、ラリーカーのエアロディスクを思わせる円形のデザインです。
一般的なフェラーリに装着するとかなり異質に見えそうですが、工業製品的なデザインを持つLuceとの組み合わせでは、不思議なほど違和感がありません。
ブラッシュドシルバーのカラーもボディとのコントラストを強調しており、Luceが持つ近未来的な雰囲気をさらに強めています。
ホイールだけではない大胆な変更

Vossenのレンダリングで変更されているのはホイールだけではありません。
車高はノーマルから大幅に落とされ、フロントには新しいスプリッターを装着。
サイドには大型化されたサイドスカートが追加され、リアにはディフューザーと大型の固定式リアウイングが装着されています。
特にリアウイングの存在感は強烈です。
フェラーリはこれまで、市販モデルに巨大な固定式ウイングを装着することには比較的慎重でした。
そのため、この姿のままフェラーリ純正の高性能モデルが登場する可能性は低そうですが、「もしLuce Specialeが登場したら?」と想像させるデザインでもあります。
一方、車高については完全にショーカー寄りです。
CGではボディが地面すれすれまで落とされており、この状態で一般道を走るのは現実的ではありません。
あくまでLuceのカスタムポテンシャルを示すデザインスタディと考えたほうがよさそうです。
Luceのデザインはカスタムで化ける?
フェラーリLuceがこれほど注目されている最大の理由は、そのデザインにあります。
デザインには、AppleでiPhoneなど数々の製品デザインに関わったジョニー・アイブ氏が率いるLoveFromが携わっています。
そのため、従来のフェラーリに見られる官能的な曲線やスーパーカーらしい造形とは明らかに方向性が異なります。
むしろスマートフォンや高級家電、工業製品のようなミニマルな雰囲気さえ感じさせます。
今回のVossen G2-13Tも円形を強調したデザインで、見る角度によってはスマートフォンのカメラレンズを連想させるほどです。
これがLuceのデザインと意外なほどマッチしています。
ノーマルのLuceに違和感を覚えた人でも、このVossen仕様なら印象が変わるかもしれません。
逆に言えば、Luceはこれまでのフェラーリ以上に「カスタムによってキャラクターが大きく変わるクルマ」になる可能性があります。
フェラーリLuceの主要情報
| 項目 | Ferrari Luce |
|---|---|
| 車種 | フェラーリ初の量産EV |
| 乗車定員 | 5名 |
| パワートレイン | 電気モーター |
| バッテリー | 122kWh NMC |
| 電気システム | 800Vアーキテクチャ |
| バッテリー供給 | SK On |
| 欧州価格 | 約55万ユーロ〜 |
| 欧州納車開始 | 2026年末までを予定 |
| その他市場 | 2027年以降順次展開予定 |
55万ユーロという価格からも分かる通り、Luceは単なる「電気自動車版フェラーリ」ではありません。
フェラーリがEV時代に向けて、新しいラグジュアリーカーの形そのものを提案するモデルといえそうです。
納車前から始まる「Luceカスタム戦争」
今回のVossenによる提案で興味深いのは、Luceの本格的な顧客納車が始まる前から、すでにアフターマーケット業界が動き始めていることです。
フェラーリオーナーにとって、自分だけの一台を作ることは珍しくありません。
ましてLuceの価格帯を考えれば、ホイールやエアロパーツに数百万円を投入するオーナーが現れても不思議ではないでしょう。
VossenはこれまでもNOVITECとの共同シリーズなどを通じ、296、SF90、812、488といったフェラーリ向けホイールを展開してきました。
そのため、実車のLuceが市場に出回り始めれば、今回のCGだけではなく、本格的な専用ホイールやカスタムパーツが登場する可能性は十分にあります。
そしてVossenだけでは終わらないでしょう。
NOVITECやMANSORYをはじめとする世界のチューナーがLuceをどう料理するのかも、今後の注目ポイントになりそうです。
まとめ
フェラーリ初のEVというだけでも歴史的な存在であるLuceですが、その個性的なデザインはアフターマーケットにとって格好の素材になりそうです。
今回Vossenが公開したCGでは、G2-13Tホイールを中心に、ローダウン、フロントスプリッター、サイドスカート、リアディフューザー、そして大型リアウイングを装着。
ノーマルとはかなり異なる、アグレッシブなLuceへと変貌しています。
もちろん好みが大きく分かれるデザインであることに変わりはありません。
しかし、従来のフェラーリとは明らかに異なるLuceだからこそ、これまでの「フェラーリらしさ」に縛られないカスタムが似合うとも考えられます。
顧客への納車が始まれば、世界各地から個性的なLuceが登場することになるでしょう。
フェラーリのEV時代は、メーカーだけでなくカスタム業界にも新しい時代をもたらすことになるのかもしれません。
参考・出典:Carscoops / Vossen Wheels




